
一般不妊治療
一般不妊治療
タイミング療法とは、妊娠率を高めるのに最適な日(性交渉をもつべきタイミング)を医師が指導することで自然妊娠を期待する方法です。
経腟超音波検査などで排卵時期を予測し、性交渉の時期を医師が指導します。妊娠率が最も高いのは排卵2日前〜前日であり、その時期の性交渉が勧められます。
基本的には排卵障害がある方(=生理不順がある方、基礎体温がばらばらな方)におすすめする治療法です。排卵障害のある方は、卵を育てるために排卵誘発剤の使用が必須であり、ご自身では排卵日を特定することが難しいので、通院して医師から排卵日を教えてもらうことで妊娠の可能性が高まります。
一方で生理がおおよそ28〜32日周期で順調にくる(=きちんと決まった時期に排卵がある)方は、排卵検査薬を用いた自己タイミング法で十分だと考えてください。決まった時期に排卵が起こっている(=排卵検査薬で陽性になる)わけですから、わざわざ(お金と時間と労力を使って)通院して排卵しているかどうかをみてもらう必要はありません。「卵の発育をみてもらったおかげで妊娠する」わけではないからです。
タイミング療法を何回行ってからステップアップするかについては、これまでのカップルの妊活歴や不妊症の原因、年齢、将来望む子供の数などによっておすすめが変わります。すでにご自身で複数回タイミングを取ってきたにも関わらず妊娠に至らない場合や、女性が35歳以上の場合、卵巣機能が低下している場合などは早期のステップアップをご提案することがあります。
通院①:月経期の診察
月経が開始して1〜5日目にご受診いただきます。
タイミング療法には、自然周期による方法と排卵誘発剤を使用する方法があります。後者の場合は排卵誘発剤を処方し、月経5日目からお薬の内服を始めていただきます。
通院②:排卵期の診察
月経10日目~14日目頃にご来院いただきます。
経腟超音波検査で、卵胞(卵子を包む袋)の大きさを計測し、排卵日を予測します。卵胞の発育と子宮内膜の厚さを確認し、十分卵胞が育っていれば(直径18mm以上)、排卵を促すHCGの注射を打ちます。36〜42時間後に排卵をしますので、注射の当日と翌日にタイミングをとっていただきます。
その後の過ごし方
月経が来た場合、月経が開始して1〜5日目にご受診ください。新しい周期で治療をスタートします。
2週間を過ぎても月経がこない場合は、ご自宅で妊娠検査薬を行ってください。陽性になりましたら、その1週間後を目処にご予約をおとりください。
人工授精(IUI)とは、排卵の時期に合わせて子宮の入口からカテーテルを挿入し子宮内腔へ処理された精液を直接注入する方法です。タイミング療法と異なる点は以下の通りです。
・受精の場までの精子移動距離が最短になります。
・精液から動きの良い精子を集めて子宮内に届けられます。
「人工」と名前がついていますが、精子を子宮に送り届けるだけの方法であるため自然妊娠に近く女性の身体への負担は少ない不妊治療です。
処置による感染を防ぐため、感染症の検査(B型肝炎、C型肝炎、HIV、梅毒、およびクラミジア)を患者様ご本人およびパートナーの方にお受けいただきます。
通院①:月経期の診察
月経1〜5日目にご来院いただき、通院のスケジュールを確認し、排卵誘発剤を処方します。
人工授精治療にも自然排卵周期で行う方法と排卵誘発剤を使用する方法があります。当院では治療効果を高めるため、基本的には排卵誘発剤を使用しています。月経5日目からお薬の内服を始めていただきます。
通院②:卵胞期の診察
月経10日目~14日目頃に来院いただき、超音波検査で卵胞の大きさ、子宮内膜厚を計測します。卵胞が十分な大きさ(20mm前後)に発育していることを確認したら、人工授精を行う日程を決めます。
通院③:人工授精前々日〜前日
自宅またはクリニックでhCG注射を行います。hCG注射を打つと約36時間以降で排卵するとされています。自宅で行う注射は自己注射となります。
副作用・リスクについては以下のことが挙げられます。
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