
不妊検査
不妊検査
これから赤ちゃんを授かる方に必要とおもわれる検査を行っていきます。一般的にはスクリーニング検査を一通りおこなったうえで、治療方針を話し合います。
月経何日目であっても検査可能です。
他院で検査を済ませている場合は、検査日、検査実施病院名が記載された検査結果をご提出ください。
上記すべての検査に関しまして、必要な検査、また実施するかどうかをご相談の上計画していきます。
卵巣予備能を調べる検査で、卵巣年齢検査とも言われております。
AMH(抗ミュラー管ホルモン)は発育過程にある卵胞(卵子の入った袋)から分泌されます。血中AMH値が原始卵胞から発育する前胞状卵胞数を反映すると考えられます。つまり、原始卵胞(卵巣内で待機している卵胞)が少なくなってくると(卵巣予備能が低くなると)AMHの値は低くなります。
そのため、AMHは卵巣予備能(卵巣の中に残っている卵子の数の目安)の評価指数とされています。ただし、AMHの結果は、それだけで治療方針を決められるものではなく、その他の検査や年齢、不妊期間などと一緒に、総合的に治療方針を立てるための検査のひとつです。あくまでも「残存卵子数」を推定しているだけであって、妊娠可能かどうかを予測するものではありません。妊娠するかどうかは「卵子の質」が大切で、「質」は年齢が若年であるほど高いことは間違いありません。
甲状腺は、のどの所にある臓器で、脳や胃腸、心臓を活性化したり、体温を調節したり、全身の細胞の新陳代謝を促したりしています。つまり、人が活動するためのエネルギーを作り出しているところです。
甲状腺の機能に異常があると、妊娠しにくかったり、流産になりやすかったり、さらには無治療の場合には、産まれてくる赤ちゃんの甲状腺機能に障害を与えてしまうこともあります。
異常があれば、妊娠する前から治療しておく必要があります。甲状腺の病気は圧倒的に女性に多いので、妊娠を考えている方は、ぜひ検査を受けておきましょう。
梅毒はトリポネーマ・パリーダムという微生物による性感染症です。
近年、潜在的な感染者が増えていると言われます。
性交だけでなく、胎盤を通じて胎児に感染することもあるので、妊娠前には欠かせない検査です。
B型肝炎ウイルスへの感染を調べる検査です。
日常生活に支障はありませんが、血液などから他人に感染させないよう注意が必要です。
分娩時の母子感染を防ぐためにも、欠かせない検査と言えるでしょう。
C型肝炎ウイルスへの感染の有無を調べる検査です。
日常生活に支障はありませんが、慢性肝炎を発症し、肝硬変から肝臓がんへと移行する可能性があります。
感染者は規則正しい生活を心がけるとともに、定期的な医学的管理を受けることが大切です。
HIV(エイズウイルス)への感染の有無を調べる検査です。
クラミジア感染症は、性交渉などにより感染し、子宮入口にある子宮頸管に感染します。
クラミジア抗原(核酸同定)検査は、現在のクラミジア感染の有無の確認に行う検査です。菌が、子宮頸管から子宮→卵管→腹腔内へ広がると、卵管内や卵管采周囲で炎症を引き起こし、卵管癒着の原因となります。子宮卵管造影検査前には必ずクラミジアが子宮頸管内に感染していないことを確認してから実施します。
子宮筋腫や子宮内膜症などの子宮の病気や卵巣の病気が無いか、また子宮や卵巣の発育状態や妊娠が可能かどうかなどを調べます。
ビタミンDの指標として血中25-ヒドロキシビタミンD濃度を測定します。
妊娠に関して、ビタミンDは良い卵子を作り、また受精卵が子宮に着床させやすくする作用があるとの論文報告があります。
子宮卵管造影検査は、精子と卵子が出会うため通り道になる“卵管”の通過性を調べる検査です。
月経直後に行うX線検査で、卵管因子不妊症の診断の第一選択の検査法です。
子宮の形の異常(単角子宮・双角子宮など)や子宮内腔の異常(子宮内膜ポリープ・子宮粘膜下の筋腫・子宮内腔の癒着)、卵管の通過性(つまっていないか・どの辺がつまっているのか・走行に異常はないか)や卵管周囲の癒着などがこの検査でわかります。
検査後の6ヶ月は自然妊娠率が上昇するというデータが出ています。
卵管造影検査をするだけで、妊娠する方もいらっしゃいます。卵管造影は「検査」ではなく、「治療」と考えてよいでしょう。
風疹ウイルスに対する免疫の有無を調べる検査です。妊娠初期に風疹にかかると、胎児に感染してしまう可能性があります。
心臓奇形や聴力障害、白内障、発達障害などの先天異常が起こることもあるため、赤ちゃんを望まれる方は、ぜひ一度検査を受けて確認しておきましょう。
特に昭和54年4月~昭和62年9月生まれの方は予防接種率が低いため、免疫の無い女性が多く、特に注意を要します。
また、子供の頃にかかった記憶があっても、水ぼうそうの間違いだったというケースもあるので気をつけましょう。
なお、免疫が無い場合にはワクチンを接種しますが、生ワクチンのため、約2ヶ月間の避妊が必要になります。
※母体の風疹により胎児奇形が生じる割合は、概ね4割と言われています。
女性ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンのほか、プロラクチンなどの検査を行います。ホルモンは月経周期によっても少なからず変化しますので、月経期・黄体期などに分けて調べます。
脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体化ホルモン(LH)、プロラクチン(PRL)、エストロゲン(E2)を測定します。血中のホルモン量を調べることで、卵巣機能がある程度わかります。
黄体ホルモンの検査は、ホルモンの分泌がピークに達する排卵1週間後に採血します。黄体機能の評価の指標です。
子宮鏡検査は、経腟超音波検査や子宮卵管造影法では見つけることのできない子宮内膜ポリープなどを見つけることができます。また、癒着子宮内腔の病変、子宮粘膜下筋腫などの有無や子宮奇形の有無を調べます。
精液検査では、精液中に精子が居るかどうか、また、精液量や精液中の精子の濃度、運動率、正常形態などを調べます。男性不妊症で最も重要な検査で、基準値よりも低い場合は、自然妊娠が難しいことがわかっています。
ご自宅で採精していただき持ち込みでの検査でも、院内の採精室のご利用も可能です。
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